眼瞼下垂とは、目を開いたときに上まぶたが下がってしまい、黒目に当たる部分が隠されてしまう状態を指します。垂れ下がった上まぶたにより目の一部が覆われることになるため、視野が狭くなるといった機能障害をもたらすことがあります。また、頭痛、肩こりの原因となることもあります。
視界が制限されることで、まぶたを開こうと無意識に眉毛を引き上げていたり、顎を上げる癖ができ、頭痛や肩こりにつながることもあります。
また眼瞼下垂は生まれつきみられることもあれば、加齢と共に生じることもあり、タイミングや原因によっては、弱視や複視などといった機能障害を併発することもあります。
眼瞼下垂では上まぶたで黒目が隠れてしまっているため、ものがうまく見えなくなる、視野が狭くなるといった視覚に影響が生じるようになります。また、上まぶたがさがるため、美容面の影響を伴うこともあります。
気になる症状がありましたらお早めにご相談ください。
眼瞼下垂は、大きく分けて先天性と後天性に分けることができます。
生まれつきまぶたが下がっている病気です。上まぶたを動かすのに重要な「上眼瞼挙筋」と呼ばれる筋肉の発達が弱いことで起こります。
高齢者に多い眼瞼下垂です。まぶたを挙げる筋肉の作用が弱まったり、筋肉の働きを伝える腱膜がまぶたの形を整える瞼板(けんばん)から外れることで筋力が瞼板に充分に伝わらないなど、加齢による原因がほとんどです。
眼瞼下垂の治療は、日帰り手術が可能です。
弛んでいる上眼瞼挙筋と瞼板筋を同時に縫い縮める手術や、外れている挙筋腱膜を瞼板に縫い付ける手術があります。
加齢により皮膚が垂れ下がっている場合でも、筋力に問題がなければ余分な皮膚を切除して縫合するだけの手術も可能です。
手術自体の所要時間は通常、片目で15~20分程度となります。
患者様の眼瞼下垂はそれぞれ全く状態が異なりますので、実際の診療ではお一人おひとりに合わせた内容をしっかりご説明しています。
眼瞼下垂手術は、健康保険適用の手術です